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インビザライン バイトランプとは?

2019年7月31日インビザライン

インビザライン矯正でよく使われるバイトランプとはなんでしょう?

バイトランプは主に過蓋咬合の治療の時にアライナーにオプションで付ける出っ張りです。

正式名称はプレジション・バイトランプといいます。インビザラインG5から設定できるようになりました。

それまでもバイトランプは存在していたのですが、プレジション・バイトランプになって、下の歯と位置関係に応じて自動的に形を変えるようになり、より効果的に使用できるようになりました。プレジション・バイトランプはクリンチェックを使って設定します。

なぜマウスピース矯正では、クリンチェックが大事なのか


目次

 

過蓋咬合とは?

過蓋咬合とは、前歯のかみ合わせの量が多い状態のことです。歯科では「かみ合わせが深い」と表現します。

 

かみ合わせが深い状態。上の前歯に隠れてしまって、下の前歯が見えません。

 

過蓋咬合の原因は、大きく分けて骨格に由来するものと歯に由来するものがあります。下顎に対して上顎が大きくて、下の歯を覆ってしまっているもの、奥歯が十分に生えることができなくて、前歯が伸びてしまっているものなど、さまざまな原因があります。

過蓋咬合になると下顎が後ろに下げられてしまって、顎の関節が押されて、顎関節症を誘発することがあります。

 

過蓋咬合の治し方

過蓋咬合を治す方法は、奥歯の挺出(歯が伸びる方向へ動かします)と前歯の圧下(歯が埋まる方向へ動かします)をします。

奥歯の挺出と前歯の圧下に、プレジション・バイトランプが効いてきます。

プレジション・バイトランプは、上の前歯の裏側にあるアライナーの出っ張りのことです。

アライナーにテーブルのような出っ張りがあり、そこに下の前歯があたるようになります。上下の前歯が先にあたるので、「圧下」の力がかかりやすくなります。そして、前歯が先に当たるので、奥歯が少しだけ浮いた状態になり、「挺出」の力がかかりやすくなります。

志村けんの「アイーン」をやってみると、イメージがわかります。「アイーン」をすると前歯だけがあたり、奥歯は離れていると思います。プレジション・バイトランプは「アイーン」をしなくてもその状態をつくり出して、過蓋咬合の治療に役立てています。

 

なぜバイトランプは効くのか

上下の歯は食事の時だけかみ合って、普段はわずかに離れています。それを安静空隙といいます。

安静空隙はわずか数ミリなので、アライナーをはめると上下の歯がアライナーを介して接触してしまいます。このように上下の歯が食事以外の時に接触してしまうと、マウスピース矯正で過蓋咬合を治療するときに上下の歯が互いに干渉して上手く動かなくなります。

上下の奥歯がアライナーをはめていても当たらないようにプレジション・バイトランプを設定します。そうやって上下の奥歯があたらないようにすると、咬む力の干渉がなくなるので、クリンチェックで作った治療計画どおりに動きやすくなります。

プレジション・バイトランプの登場によって、それまでマウスピース矯正が苦手としていた過蓋咬合の治療も上手く治せるようになりました。

マウスピース矯正におけるクリンチェックの重要性